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特集

ベンダーインタビュー2022年4月号/freee株式会社高岡氏 #4<完>

 

最終週ではクラウド活用について、そして高岡さんの描くビジョンについて話を伺った。

 

ベンダーインタビュー2022年4月号/freee株式会社高岡氏 #1

ベンダーインタビュー2022年4月号/freee株式会社高岡氏 #2

ベンダーインタビュー2022年4月号/freee株式会社高岡氏 #3

 

最適で最新なものを使い続けられることがクラウドサービスのメリット

 

——高岡さんからみたクラウド活用のメリットを教えてください。

私個人の主観が多い回答になりますが、最先端のプロダクトを常に享受し、メリットを受け続けることができる点だと思います。クラウドサービスのアップデートの場合は、常に僕らが最適だと考え抜いたものを届けたいタイミングで届けることができます。ユーザー側にとってもソフトが進化していかないと、社会的な変化の波に感覚が追い付かない可能性があります。従来のシステムだとアップデートがずっとされていないため、その状態で止まってしまい社会から何年も遅れている状態が普通に起きていると思います。クラウドであればシステムがずっと進化し続けるわけですよね。ユーザー側がアップデートをしなくても、システムが勝手にアップデートされるため、その費用とかも基本的にかからないのでユーザー側で継続的に発生するコストはクラウドの月額利用料だけなので、「アップデートモジュールがあるので100万円です」というようなことは基本には起きないわけです。

 

——確かに若干の利用料の値上げがあったとしてもアップデートのために極端なコストが発生するケースはほとんどありませんね。

そうですね、プライシング自体は常に走っていくものではありますが、それ以上の対価があると思います。ちょっと私の願いを込めてにはなりますが、新しいものを、いいというものを使い続けていってほしいなと考えています。

 

撮影場所: freee株式会社本社会議室/写真撮影: Hisabori Shunsuke

 

最適なソリューション同士が連携することが理想

 

——クラウドツールの利点として、API連携等の外部連携があると思います。外部連携について高岡さんのご意見をお聞かせください。

連携に対するチャレンジはずっとし続けるべきだと思います。API連携はやはり難しいので、そこの間を解決するために様々なソリューションがあります。理想ではユーザー体験としてベストなソリューションをベストな場所で使っていき、それがきちんと必要なものが最適な形で繋がっていることだと考えています。最適な形で維持されていくのが一番いいと思っています。様々な領域のプロダクトを持ったベンダーの同じパッケージ内で、網羅的にシステムが繋がるERPが時には正解になり得ることがあると思います。一方で個別特化した領域で闘っているベンダーのプロダクトが最適なソリューションになり得ることもあります。場合によっては各社の領域に特化したプロダクト同士を繋げる方が結果的にユーザーには最適なこともあると考えています私は何か、どこかのベンダーが「一強」になるというよりは幅広く繋がっていってほしいなと思っています。

——「APIを公開している」と謳っているベンダーさんが多い中で、連携に関する開発は外部任せといったことも少なくありません。開発コストがかかるものなので、やむを得ない部分もある一方で、これは個人的にはユーザー寄りの発想ではないと思っています。freeeさんが現在取り組まれている「連携のためのアプリ提供」はまさにユーザー寄りの要素が多く含まれていると感じています。

難しいですけど、やっぱりチャレンジし続けたいと思っています。

 

 

生涯をかけられるサービスや技術を追い求めて

 

——高岡さんが描く今後のビジョンについて話をお聞かせください。

freeeで実現したいことと、長期的に自分が実現してみたいことで分かれていると思います。まずfreeeで実現したいことは、現在私が取り組んでいるものになります。

freeeでは、アドバイザーの方々に向けて「リアルタイム化3ステップ」を掲げています。これは「リアルタイム記帳」「リアルタイム経理」「リアルタイム経営」という流れでステップアップしていくものです。リアルタイム記帳はイメージしやすいところでいくと月次試算表が毎月リアルタイムに締まる体制です。定量的に見ると評価しやすいポイントですが、ここを支援するための仕組み作りをパートナー事業部の中でこの1年間半ぐらい取り組み続け、やっと形になってきました。1月からはよりfreeeを使いこなしたいアドバイザーに向けて「リアルタイム経理」をやっていきましょう、という取り組みを私と直属のマネージャーの2名で始めています。特にこの部分をこれから1〜2年の単位でしっかりと作り上げたいと思っています。『freee会計』を活用したリアルタイム経理ができるようになることによって、アドバイザーのクライアントへの関与の領域が1つ拡張されると考えています。今まではインプットのところまでしか責任範囲として見ていなかったものが、経理領域、上流工程をしっかりと最適化し、効率的でかつ即時性が高いものを作り上げる支援ができると考えています。また、正しく業務が流れることによって、その結果をレビューする側の負担も軽減されます。ぐちゃぐちゃになった状態で流れてきたデータを整えながら確認するにはどうしても負担が大きく、そもそもどこにデータがあるのかわからないことがあると考えています。そういった状況では作業に時間がかかり、オペレーションも良くないので、その処理工程を整理し、そもそもミスが起きないような世界を作っていきたいと考えています。これらは比較的短期間で実現したいことですね。

現在は比較的抽象度の高いことに取り組んでいますが、今後はそのような課題に取り組みながらそれを具体化させるようなスキルをつけていきたいと考えています。言語化や構造化等のスキルが中心になりますが、まだまだ個人の課題だと感じているので、そこを伸ばしていきたいです。更に長期的な取り組みでは最終的に「この領域だ」と思えるサービスや技術に対して、生涯をかけるというようなことを将来的にはやっていきたいです。やりたいものが見つかったときに自分に必要なスキルが備わっているような状態を、まずは目指しています。それが何かというのは探している最中ですが。

撮影場所: freee株式会社本社会議室/写真撮影: Hisabori Shunsuke

 

——ありがとうございます。これから『freeeシリーズ』を検討されるユーザー様に向けて、未来のユーザー様に向けて何か一言あればお願いします。

まずfreeeをご検討いただいて、本当にありがとうございます。我々が目指しているものは、常に”当たり前のあり方”に疑念を持って、それが最適解かを考えながらチャレンジしていくことだと思っています。これは今後も絶対にお約束できることだと思っています。いや、「約束します!」ですね。何かプロポーズを例にとると、「幸せにします」は約束できませんが、「幸せにする努力をし続ける」ことを約束します、みたいなニュアンスです(笑)。常に最適なものを提供する努力をし続けることを約束します、そういうサービスを目指してますというところは、強く伝えたいです。

 

撮影場所: freee株式会社本社会議室/写真撮影: Hisabori Shunsuke

高岡暁人 (タカオカ アキト)

freee株式会社 パートナー事業部
神奈川県横浜市出身。
前職では社内の情報共有基盤であるグループウェアの営業を担当。
数名〜3,000名規模の法人まで広くセールスを経験。
freee入社後は会計事務所向けのfreee活用推進を担当。
趣味は筋トレとサウナ。

 

 

4月号ではfreee株式会社の高岡さんを特集しました。freeeの独自の世界観や統合型ERPの魅力が皆さんに少しでも伝わっていれば幸いです。

今回、取材に協力頂きました、高岡様、ありがとうございました。

 

 

取材協力:高岡暁人 (freee株式会社)

監修協力:freee株式会社

取材・撮影:久堀駿介(株式会社cloverS)

編集:CLSデジタルラボ編集室(株式会社cloverS) 

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